査読者の資格

査読をするにあたっては、公平・公正な視点が求められます。しかしながら、査読者にその意図がなかったとしても、知らず知らずにバイアスのかかった見方をしてしまう場合があります。具体的には、次のような場合には査読を行わないでください。
・論文の共著者/共同研究者である。
・報告されている研究について、直接の協力/競争関係にある。
・論文執筆者と所属が同じである/あった。
・人種、性別、国家、宗教などの関係で偏見を持ってしまう。
上記に当てはまる場合、もしくはそれ以外にも査読に際して何らかのバイアスがかかると感じた場合には、ただちに発行元を通じて編集委員会にその旨を申告してください。
編集委員会はその内容を検討し、他の査読者に依頼を回すかもしれません。

査読の辞退と遅れる場合

投稿された論文を円滑に出版するためにも、査読者は割り振られた査読を速やかに行う必要があります。2週間程度が通常の期間です。
何らかの事情で速やかに査読が完了できない場合、あるいは査読の途中で自身の専門分野ではないと気づいた場合には、ただちに発行元を通じて編集委員会にその旨を申告してください。

何を評価するか

査読にあたっては、本誌の「目的と範囲」ならびに「査読基準」を参照し、それらに基づいてください。
査読した結果は「査読用シート」(PDF)に記入し、発行元を通じて編集委員会に提出してください。記入された内容をもとに委員会が協議し、最終決定を下します。
「査読用シート」の5段階評価において、3以下の項目については必ず著者へのコメントを書くようにしてください。コメントの内容は自由ですが、特に次の点に焦点を当てるように努めてください。
・論文の報告内容と本誌の目的と範囲が適合しているか
・論理の妥当性/きちんと科学的手法をとっているか
・分析や統計の厳密さ
・倫理規定の順守
・読者に伝わりやすい明瞭な表現であるか
・よりよい論文にするための建設的で教育的な指導
コメントは執筆者に対しての批判ではなく、その研究と記述内容に向けられるべきであることに留意してください。欠陥がある場合には、それを指摘するだけにとどめず、どのようにすれば改善されるのか具体的に教えるよう心がけてください。

禁止事項

査読者は、その査読のすべての過程を独力で行うことが求められます。第三者と協議してはならず、査読していることも公言してはなりません。
もし他の査読者の協力を得る必要がある場合には、発行元を通じて編集委員会にその旨を申告してください。査読に学生を交えることは彼らのトレーニングに役立つとされていますが、その場合であっても同様に、事前に本誌のガイドラインを熟知させ、その氏名と役職を編集委員会に申告していなければなりません。
また、査読によって得られた情報や資料を出版前に利用したり公開してはいけません。
査読は匿名で行われ、よほどの必要性がないかぎりにおいては、著者に査読者の氏名が伝えられることはありません。査読者自らも、編集者の承認を得ずに著者に連絡するようなことは控えてください。

研究不正の疑義がある場合

論文に研究倫理あるいは一般的な社会規範に関する問題があると懸念された場合には、その内容を発行元を通じて編集委員会にその旨を申告してください。また、それを裏付ける資料がある場合には、あわせて提出してください。
申告内容は、「COPEフローチャート」(外部サイト)を参照しながら、発行元と編集委員会ならびに関係機関で協議されます。
結果は後日査読者にも伝えられます。

他誌で査読したことがある原稿が回ってきた場合

以前に他誌で査読した覚えがある論文であった場合、それが他誌で明確にリジェクトとなっているのであれば、著者がそれを投稿すること自体には問題がありません。また、以前のリジェクト経験をもとに原稿が改善されている可能性もあります。新規の論文として、通常どおりに査読を行ってください。
他誌でリジェクトとなっていない場合や、すでにアクセプトされ誌面に掲載されているような場合には、二重投稿やサラミ出版のおそれがあります。「研究不正の疑義がある場合」の項に従って対応してください。

修正原稿の査読

執筆者は、査読者のコメントに基づいて原稿を改訂し、再投稿してくることがあります。その際には、大抵の場合、前回と同じ査読者に査読が割り振られます。送ったコメントの内容が適切に吟味され、修正または返答がなされているかを確認してください。

査読者の匿名性

本誌の査読はdouble-blind方式を採用しています。
査読者が誰であったのか、著者に知らせることはありません。

 

更新履歴
2019年7月9日 公開