フェイシャル・フィラー Facial Filler
注入の極意と部位別テクニック

フェイシャル・フィラー

著者 岩城佳津美
ISBN 978-4-7719-0480-4
発行年 2017年
判型 B5
ページ数 176ページ
本体価格 11,000円(税抜き)
電子版 あり
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※なお,既にご案内の通り,本書掲載の「AR動画」は現在,ARアプリ「COCOAR2」での視聴はできません。すべて弊社HP内の「デジタルコンテンツ」より視聴できますので,ご了承願います。

著者が18年をかけて培った、知識・技術を余すところなく記載!
注入テクニックの動画が、アプリを使ってスマホで見られます。
フィラー注入の極意は,ひとことで言ってしまえば「老化の過程を反転させてやればよい」のですが,これが非常に難しい。体の中でも顔面は,豊かな表情を作るために複雑な動きを必要とする特殊な部位で,解剖学的に非常に複雑です。さらに顔面の老化の過程は,隣接する層からの二次的な変化も加わり,複雑極まりないものになってきます。また,日進月歩の美容医学の中でも,フィラー注入分野の進歩は近年目覚ましく,次々と新しい製剤・手技・トピックスが出てきます。この10カ月の執筆期間の間にも,すでに書いたことが古くなってしまい,書き直しが必要になることも少なくありませんでした。(『はじめに』より抜粋)

I フィラー注入の極意
極意0 はじめに
主要なシワの呼称について/注入針,注入テクニック,注入層について/麻酔について
写真撮影について/注入の禁忌/注入後のケア
極意1 顔面の老化プロセスを理解しよう
顔面の老化は同時多発テロ!/顔面の分割について/顔を若返らせるためには・・・
極意2 フィラーを自在に使いこなそう
フィラー製剤の役割/フィラー注入の守備範囲/フィラー製剤について
極意3 患者教育も重要なテクニックのひとつ
患者の希望注入部位と実際の注入部位/「他人の顔を見る時,どこから見ますか?」
解剖学的理由をわかりやすく
極意4 頬の形を自在にデザインする
頬部の深層脂肪/頬部の浅層脂肪/頬の形をデザインする/注入手技/症例
動画をCheck!
極意5 側頭部(こめかみ)と顎は小顔のキーポイント
側頭部と顎の加齢による変化/側頭部への注入による小顔効果
顎への注入による小顔効果
極意6 瓢箪型フェイスを逆卵型フェイスに
年齢とともに顔のカタチが変化する/瓢箪変形の補正例/長期経過/注入手技
極意7 フィラーで額の表情ジワをのばそう
フィラーによるボツリヌストキシン様効果/症例/注入手技
極意8 高齢者は下顎部(顔面下1/3)が若返りのキーポイント
下顎部(顔面下1/3)の加齢による変化
下顎部(顔面下1/3)のフィラーによる補正/症例/注入手技
極意9 近年のトレンド―少量ポイント注入でリフトアップ―
I.少量ポイント注入によるリフティング/II.ガルデルマ社が提唱する「TrueLift」メソッド
III.アラガン・ジャパン社が提唱する「MD CodesTM」/IV.適応症例を見極める!
動画をCheck!
極意10 フィラー注入で老化予防
フィラー注入後の長期経過/なぜ効果が長期維持できるようになるのか?
フィラー注入はたるむ前から開始するのがベスト!
極意11 過矯正警報発令中!
過矯正に注意!/過矯正の補正について
極意12 ゴルゴライン治療の落とし穴
加齢による中顔面の解剖学的変化/中顔面(ゴルゴライン)補正の落とし穴
実際の注入過程/動画をCheck!
極意13 合併症を回避する
フィラー注入の合併症/塞栓症の予防と対処法/症例

II 部位別注入テクニック
1 鼻唇溝(ほうれい線)への注入
注入のコツと注意点/症例/動画をCheck!
2 中顔面(ゴルゴライン)への注入
ゴルゴライン(midcheek groove)の成因/注入のコツと注意点
3 下眼瞼(tear trough)への注入
下眼瞼のシワの成因①―tear trough―
下眼瞼のシワの成因②―palpebromalar groove―/注入のコツと注意点/症例
動画をCheck!
4 側頭部(こめかみ)への注入
注入のコツと注意点/症例/動画をCheck!
5 前額部への注入
注入のコツと注意点/症例/動画をCheck!
6 側頬部への注入
注入のコツと注意点/症例/動画をCheck!
7 下顎部(顔面下1/3)への注入
注入のコツと注意点/動画をCheck!
8 sunken upper eyelids(くぼみ眼)への注入
注入のコツと注意点/症例/動画をCheck!
9 鼻筋への注入(filler rhinoplasty)
注入のコツと注意点/症例/動画をCheck!
10 口唇への注入
口唇の加齢による変化/注入のコツと注意点/症例/動画をCheck!

III ケーススタディ
1 39歳,女性
2 38歳,女性
3 38歳,女性
4 49歳,女性
5 51歳,女性
6 40歳,女性
7 52歳,女性(顔面骨格の高度萎縮変形症例)

評者 宮田成章(みやた形成外科・皮ふクリニック)<br>
<br>
「目で見る」フィラーの最先端!<br>
近年,シワ・たるみに対する美容医療においては非外科的治療が盛んになっている。20年前であれば「手術でしか結果は出せない」と患者を説得することもできたが,現在では機器をはじめとしてフィラー(注入剤),スレッド(糸)等さまざまな非外科的手法が開発され,世界的に広く普及している。その中でも,ヒアルロン酸やカルシウムハイドロキシアパタイト等の吸収性フィラーは注入するだけで即時的な変化をもたらすことができるため,わが国でもかなりの施術が行われている。<br>
しかしながら,ただ単にくぼんでいる部分,シワやたるみになっている局所に注入すればよいという時代は終わり,顔面の加齢性変化を皮膚や皮下脂肪層のみならず顔面骨や支持靭帯まで理解して,輪郭を形成し,引き上げるということが世界的コンセンサスを得られるようになって久しい。<br>
本書は,フィラーに関して積極的に学会発表・講演活動をされている岩城佳津美先生の単著である。従来の書籍にありがちな製剤特性と局所的な注入手法を述べるに留まらず,顔面全体の老化プロセスを理解し,治療をどう組み立てていくのか,総合的に解説されている。まさに今,国内外の学会等で中心的な話題となっている最先端の内容が満載されている。実際の手技や注意点,特に重篤な合併症である塞栓症等についても臨床に即した実践的内容が記載されている。日常で疑問に感じるであろうことはほとんど網羅されていると言ってよい。そして何より,フィラーの手技というのは書籍を読んだだけではなかなか細部が理解しにくい。これを解決するために,スマートフォンのアプリを用いて実際の動画を確認できるように工夫されている。これは画期的なアイデアであり,まさに読んだその日から臨床に使える書籍である。同じ開業医としては,ここまで自身の手技を公開してもよいのだろうかとちょっと心配になるほどである。<br>
フィラー療法は誰が実施しても同じではない。医師の知識,コンセプト,技術,それらが総合的に高次元でまとまった時に最良の結果が出せるといっても過言ではない。本書は現在わが国におけるフィラー療法の第一人者である岩城先生が単独で執筆した書籍であり,一切のぶれなく,著者の考え方,治療方針までが系統立って書かれているという点で,若手のみではなくベテランの医師までが熟読するべき内容であると断言できる。