脊髄電気刺激療法

脊髄電気刺激療法

編集 森本昌宏
ISBN 978-4-7719-0336-4
発行年 2008年
判型 B5
ページ数 310ページ
本体価格 7,600円(税抜き)
電子版 なし


脊髄電気刺激療法について学びたいと考えておられる方々のために。

手術手技の実際と注意点について述べ,現時点で適応と考えられる疾患を取り上げました。
また、関連領域での他の神経調節療法も紹介しています。

Ⅰ 脊髄電気刺激療法の歴史と現状〔森本昌宏〕
Ⅱ 脊髄刺激用リードと刺激装置の概要〔森本昌宏〕
Ⅰ 脊髄刺激装置製品の概要  9
Ⅱ 脊髄刺激用リード  9
Ⅲ スクリーナ  12
Ⅳ エクステンション  15
Ⅴ 刺激装置  15

Ⅲ 手術手技の実際
1 puncture trial〔森山萬秀,柳本富士雄,村川和重〕  21
Ⅰ puncture trial手技  21
Ⅱ puncture trial:植え込み術への流れ  23
Ⅲ puncture trialの効果判定  24
Ⅳ 植え込み術の施行時期  24
2 経硬膜外腔からの電極の植え込み〔森本悦司〕  25
Ⅰ 準備器材  25
Ⅱ 術前準備  25
Ⅲ 下部胸椎・腰椎レベルでの電極の植え込みの実際  25
Ⅳ 上部胸椎・頸椎レベルでの電極の植え込みの実際  30
3 椎弓切除(limited laminotomy)による電極の植え込み 〔金 章夫〕  31
Ⅰ 手術適応と使用器具  31
Ⅱ 電極などの取り扱い基本事項,麻酔,体位  31
Ⅲ 手術手技  32
4 刺激装置の植え込み〔森本悦司〕  39
Ⅰ 準備器材  39
Ⅱ 術前準備  39
Ⅲ 刺激装置の植え込みの実際  40
5 刺激装置の抜去〔森本悦司〕  44
6 患者への説明と同意書の取得〔打田智久〕  45
Ⅰ インフォームドコンセント  45
Ⅱ 当科での説明と同意書  45

Ⅳ 脊髄電気刺激療法における刺激感覚脱失現象(escape現象)〔柴田政彦〕
Ⅰ escape現象の検討  51
Ⅱ 症 例  52
Ⅲ 考 察  55

Ⅴ 永久植え込み後の合併症〔前川紀雅〕
Ⅰ 筆者らの施設で経験した合併症  59
Ⅱ 他施設での合併症  60
Ⅲ 対処法  61

Ⅵ 刺激効果の判定方法〔安部俊吾,長櫓 巧〕
Ⅰ 各種効果判定法  65
Ⅱ 効果判定の実際  69

Ⅶ 脊髄電気刺激装置の操作方法(シナジーEZ患者用プログラマとエヌビジョン8840)〔白井 達〕
Ⅰ シナジーEZ患者用プログラマ  75
Ⅱ エヌビジョン(8840)  78

Ⅷ 脊髄電気刺激療法施行中の注意点〔森本充男〕
Ⅰ 日常生活での患者指導  91
Ⅱ 他の治療および検査を受ける際に留意すべき点  91
Ⅲ 遅発性に発生する異常  92

Ⅸ 疼痛疾患に対する脊髄電気刺激療法
1 奏効機序〔蔵 昌宏〕  97
Ⅰ SCSの脊髄への影響  97
Ⅱ SCSの奏効機序に関する諸説  99
2 適応と考えられる疾患  108
A 求心路遮断疼痛〔井関雅子〕  108
Ⅰ 求心路遮断疼痛の概要  108
Ⅱ 求心路遮断疼痛に該当する疾患  108
Ⅲ 脊髄電気刺激療法(SCS)の適応が高い疾患の特徴と疼痛発生機序  109
Ⅳ 従来からの治療法  110
Ⅴ 求心路遮断疼痛に対するSCSの適応について  112
Ⅵ 求心路遮断疼痛に対するSCSの治療効果について  112
B 帯状疱疹後神経痛発症予防のためのpuncture trial─temporary spinal cord stimulation─〔柳本富士雄,森山萬秀,村川和重〕  117
Ⅰ temporary spinal cord stimulation  117
Ⅱ 帯状疱疹に関連した痛み  118
Ⅲ 帯状疱疹に関連した痛みとSCS  119
Ⅳ 帯状疱疹遷延痛に対するtemporary SCS  119
Ⅴ KEY POINT  122
C 複合性局所疼痛症候群(CRPS)〔橋爪圭司〕  124
Ⅰ 疾患の概略  124
Ⅱ 従来の治療法  126
Ⅲ CRPSに対する脊髄電気刺激療法  127
D failed back surgery syndrome〔山上裕章〕  132
Ⅰ 疾患の概要  132
Ⅱ 一般的な治療  132
Ⅲ FBSSに対するSCSの効果  134
E 脊柱管狭窄症〔塩見由紀代〕  139
Ⅰ 疾患の概要  139
Ⅱ 従来からの治療法  139
Ⅲ 脊髄電気刺激療法の適応についての考察  141
Ⅳ 症例提示  143
F 多発性硬化症〔小多田英貴〕  145
Ⅰ 多発性硬化症の痛み  145
Ⅱ 多発性硬化症に対するSCS  146
G 癌性疼痛〔安部洋一郎,大瀬戸清茂〕  148
Ⅰ 癌性疼痛とは  148
Ⅱ 癌性疼痛の治療方針  149
Ⅲ 筆者らの施設でのSCS有効症例  151
H その他:painful legs and moving toes syndrome〔岡本慎司〕  154
Ⅰ 病 態  154
Ⅱ 一般的な治療  154
Ⅲ 脊髄電気刺激療法  155
H その他:亜急性脊髄視神経障害(SMON)〔宇野洋史〕  157
Ⅰ 病 態  157
Ⅱ 疼痛に対する治療  158
Ⅲ SMONに対するSCS  158

Ⅹ 経験からの適応基準
1 近畿大学医学部麻酔科学教室での経験からの適応基準〔前川紀雅,森本昌宏〕  163
Ⅰ 適応症例の選択  163
Ⅱ 当科での治療成績  164
Ⅲ 他施設での適応基準  165
2 兵庫医科大学病院ペインクリニック部での経験からの適応基準〔村川和重,森山萬秀,柳本富士雄〕  167
Ⅰ SCSが適応となる痛み  167
Ⅱ SCSの有効性の予測について  169
Ⅲ 患者選択について  170
Ⅳ 適応疾患について  171
Ⅴ 疼痛治療におけるSCSの位置付け  172

XI 四肢の虚血に対する脊髄電気刺激療法〔宇野武司〕
Ⅰ 閉塞性動脈硬化症  177
Ⅱ レイノー病またはレイノー症候群  180
Ⅲ バージャー病  181
Ⅳ 凍 傷  181
Ⅴ SCSによる微小循環の改善機序  181

XII 狭心症に対する脊髄電気刺激療法〔高田正史,北條美能留,三好 宏〕
Ⅰ 狭心症と一般的治療  187
Ⅱ 難治性狭心症  187
Ⅲ 狭心症および心筋虚血に対するneuromodulationの効果  188
Ⅳ 狭心症に対するSCSの作用メカニズム  189
Ⅴ 狭心症に対するSCS植え込み術  191

XIII 運動機能異常症に対する脊髄電気刺激療法〔内山卓也〕
Ⅰ 痙縮に対する脊髄電気刺激療法  195
Ⅱ 痙性斜頸に対する脊髄電気刺激療法  197
Ⅲ ジストニアに対する脊髄電気刺激療法  199

XIV 遷延性意識障害に対する脊髄電気刺激療法〔森田 功,尾内一如,神野哲夫〕
Ⅰ 意識障害について  203
Ⅱ 脊髄後索電気刺激(dorsal column stimulation : DCS)  203

XV 血圧コントロールシステムとしての脊髄電気刺激療法〔牛田享宏,山崎文靖,横山武志,佐藤隆幸〕
Ⅰ 脊髄刺激による血圧管理システムの実際  214
Ⅱ 結 果  216
Ⅲ 考 察  216

XVI 関連領域での電気刺激療法
1 末梢神経刺激(難治性疼痛)〔古瀬洋一〕  223
Ⅰ 適 応  223
Ⅱ 手術方法  223
Ⅲ 結 果  225
Ⅳ 症 例  225
Ⅴ 末梢神経刺激療法の奏効機序  225
2 末梢神経刺激(生体機能再建と生活支援技術)〔半田康延,関 和則,小倉隆英,村上 節,浪間孝重,中川晴夫,荒井陽一,高橋隆行〕  228
Ⅰ FESによる歩行制御と足漕ぎ車椅子  228
Ⅱ 電気的神経調節による内臓機能改善  232
3 大脳皮質運動野刺激〔齋藤洋一〕  238
Ⅰ 大脳皮質運動野電気刺激療法の歴史  238
Ⅱ 手術手技  238
Ⅲ 大脳皮質運動野電気刺激療法の有効性  240
Ⅳ ナビゲーションガイド反復的経頭蓋磁気刺激療法(rTMS)  240
Ⅴ 大脳皮質運動野刺激療法による除痛効果のメカニズム  241
Ⅵ 不随意運動症治療の可能性  241
4 脳深部刺激〔山本隆充,片山容一〕  243
Ⅰ 手術方法  243
Ⅱ 不随意運動に対するDBS  245
Ⅲ 疼痛疾患に対するDBS  247
Ⅳ 意識障害に対するDBS  248
5 迷走神経刺激〔河村弘庸〕  250
Ⅰ 迷走神経刺激治療装置と装着法  250
Ⅱ てんかん治療への応用  255
Ⅲ 小児てんかん治療への応用  257
Ⅳ 迷走神経刺激の抗てんかん作用機序  258
Ⅴ てんかん以外の疾患への治療応用  261
6 横隔膜ペーシング〔光山哲滝,平 孝臣〕  265
Ⅰ 横隔膜ペーシングの実際  265
Ⅱ 症 例  267
Ⅲ 考 察  268

XVII 脊髄電気刺激療法の今後の展望〔前川紀雅〕