青洲華岡先生遺教本の研究

はじめに―私の華岡青洲研究小史―／ iii
目　次／ xi
謝　辞／ xv
凡　例／ xvii

Ⅰ 　青洲の著述についての研究の歩み・・・ 1
1  仁井田好古の『華岡青洲墓誌銘』に見える著述／ 4
2  宇津木昆台の『日本医譜』に見える著述／ 5
3  本間玄調の『春林軒二十一種』に見える著述／ 5
4  浅田宗伯の『皇國名醫傳』に見える著述／ 7
5  佐藤持敬の『華岡家書目録』に見える著述／ 7
6  江戸期の諸家による著述の選出／ 8
7  呉　秀三による研究／ 9
8 関場不二彦による研究／ 10
9  森　慶三らによる研究／ 11
10　南　圭三による研究／ 12
11　大塚敬節らによる青洲の著述の覆刻／ 12 12　安井広迪らによる青洲の著述の覆刻／ 13
13　上山英明による研究／ 14
14　著者による研究／ 15
15　諸論文に見える青洲の著述／ 16

Ⅱ 　著述に対する青洲の態度と写本の混乱 ・・・19
1  著述に対する青洲の態度／ 21
2  写本の混乱の原因／ 25
3  青洲没後の春林軒側の態度／ 28
4  玄調，持敬による事態改善の動き／ 29
5  写本混乱の状況／ 29

Ⅲ 　継承者としての玄調の業績・・・33
1  春林軒における修業―耳提面命による師資相承―／ 37
2  3 面の「活物窮理」の書／ 42
3  華岡流医術の保存／ 44
4  外科手術の改良と出版による公開／ 46
5  普及―出版による公開―／ 49

Ⅳ 　玄調による青洲の主著の確定と遺教本の作製・・・53
1  『春林軒二十一種』の書名について／ 56
2  小林定誠の「春林軒廿一種集序」／ 56
3  玄調による青洲の著述の写本収集と善本の撰定／ 59
4  「遺教本」の定義／ 60
5  『春林軒二十一種』（正本）と非『春林軒二十一種』（副本）の作製／ 61

Ⅴ 　遺教本の書誌・・・63
1  初集　『瘍科神書』／ 73
2  二集　『瘍科瑣言』／ 78
3  三集　『険證百問答』『乳岩辨』『乳岩準附録』『天刑秘録』『疔瘡辨名』／ 83
1）『険證百問答』83　　2）『乳岩辨』85　　3）『乳岩準附録』86
4）『天刑秘録』88　　5）『疔瘡辨名』90
4  四集　『産科瑣言』『痢疾瑣言』／ 91
1）『産科瑣言』92　　2）『痢疾瑣言』94
5  五集　『青洲医談』（巻之一，巻之二）／ 96
6  六集　『青洲医談』（巻之三，巻之四）／ 99
7  七集　『撮要方』『瘍科方筌』／ 103
1）『撮要方』103　　2）『瘍科方筌』105
8  八集　『膏薬便覧』『羔薬附録』『貼薬方攷』『春林軒丸散録』『丸散方考』／ 106
1）『膏薬便覧』108　　2）『羔薬附録』109　　3）『貼薬方攷』110
4）『春林軒丸散録』111　　5）『丸散方考』112
9  九集　『青囊秘録』『奇方記聞』『脚気翼方』／ 113
1）『青囊秘録』114　　2）『奇方記聞』116　　3）『脚気翼方』118
10  十集　『禁方拾録』（巻之一‒巻之三）／ 120
11  十一集　『禁方拾録』（巻之四‒巻之六，別録）／ 124
12  十二集　『続禁方録』（巻之一，巻之二）／ 129
13  十三集　『続禁方録』（巻之三，巻之四）／ 133
14  十四集　『奇患録』 　 15　十五集　『奇患録』／ 137

Ⅵ 　青洲自筆の『丸散便覧』（天明本）と『丸散方考』（春林軒二十一種）・・・149
1　『丸散便覧』（天明本）と『丸散方考』（二十一種），『丸散録』（二十一種）の関係／ 152
2  『丸散方考』（二十一種）の内容／ 153
3  青洲自筆の『丸散便覧』（天明本）の内容／ 155
4  『丸散便覧』（天明本）と『丸散方考』（二十一種）の説明文の比較／ 156
5  定本撰定の条件／ 159
6  『丸散便覧』（天明本）から『丸散録』（二十一種）への変化／ 160

Ⅶ 　青洲研究における「遺教本」の意義 ・・・163
1  青洲研究おける玄調無視の欠点／ 165
2  玄調研究における青洲の著述無視の欠点／ 167
3  華岡流医術の真髄を伝えたのは玄調／ 168
4  「遺教本」の及ぼした影響／ 169
5  青洲の医術における「遺教本」の意義／ 170

Ⅷ 　遺教本『瘍科神書』（松木本）の覆刻 ・・・173
1  解題／ 175
2  内容／ 176
3  注／ 177
4  遺教本『瘍科神書』（松木本）覆刻／ 184
附録 　著者による著書一覧・・・ 245
おわりに／ 253