カンファでおさえる小児麻酔(サンプル)
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27生後20日の男児。38週3日2,850 gで出生し,特に問題なく経過していた。4日前から噴水様嘔吐が見られるようになり,近医を受診。肥厚性幽門狭窄症を疑われ,本日入院した。入院時の体重は2,940 gで活気がなかった。A先生,小児病棟に肥厚性幽門狭窄症(hypertrophic pyloric stenosis:PS)の新生児が入院したそうです。手術依頼が来たら先生に麻酔をお願いしようと思っています。PSとはどんな病気か知っていますか?はい,新生児から6カ月くらいの乳児,特に男児に多く発症する病気で,幽門輪が肥厚して飲んだミルクが十二指腸に流れなくなるため噴水様嘔吐で気がつかれる病気です。そうですね。患者さんが入院したら最初にすることは何ですか?病歴聴取です。いつから発症したかが大事だと思います。次に採血してヘマトリットが上昇していないか,低血糖がないかなどをチェックします。A先生うーん。すぐ採血ですか。B先生,なにか意見はありませんか?名和由布子川名  信指導医指導医指導医1.ただちに緊急手術で幽門狭窄を解除する2.脱水の評価をする3.β遮断薬による内科的治療を試みる4.嘔吐してもよいので母乳を飲ませる5.胃管を挿入して減圧を図るA先生B先生問1 正しいものはどれか。2つ選べ。身体所見をとります。先天性横隔膜ヘルニア肥厚性幽門狭窄症

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