─11─bdac[a/(a + c)]/[c/(a + c)][b/(b + d)]/[d/(b + d)]a/cb/dadbcイベントありa+cイベントなしb+dオッズ比は症例対照研究から導き出される効果量です。症例対照研究は現在から過去にさかのぼって調査を後ろ向き(retrospective)に行います。イベントが発生した者と,そうでない者を集めて,それぞれグループにおいて過去に危険因子にさらされたかどうかを調べます。オッズとは確率を示す指標で,4分割表の縦方向に集計し,それぞれのグループのなかで危険因子がある者とない者の割合の比になります。イベントありグループのオッズが[a/(a+c)]/[c/(a+c)],イベントなしグループのオッズが[b/(b+d)]/[d(b+d)]となります。この両者の比をオッズ比といいます。症例対照研究では,イベントが発生したグループとそれに見合ったイベントのなかったグループを集めます。イベントがあった母集団と,そうでなかった母集団の代表値です。これらを表の横方向に危険因子の“あり”“なし”で結びつけてリスク比に相当する発生率を集計しても,危険因子のある群とない群のそれぞれの母集団の代表値にはなりえません。症例対照研究においてリスク比を使用しない理由です。 = = 危険因子あり(研究群)危険因子なし(対照群)オッズ比 = 合計1.7オッズ比(oddsratio)
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