meta-analysis
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─10─bdaca/(a + b)c/(c + d)イベントありイベントなし合計a+bc+dリスク比はコホート研究で導き出される効果量です。コホート研究は現在から未来へ向かって調査を前向き(prospective)に行います。治療や介入,あるいは危険因子にさらされた者とそうでない者の2群に分けて,治療効果があるかないか,あるいはイベントが起こるか起きないかを前向きに調査します。調査を始めた時点ではイベントが起こるか起きないかは不明です。研究群と対照群の背景因子に差がなければイベントの発生率は介入の結果を表します。このイベント発生の割合をリスクと呼びます。リスクという表現ですが,必ずしも“危険”という意味ではありません。“病気が治る”“成功する”などのイベントでは良い意味に解釈されます。4分割表の横方向に集計し,研究群のリスクがa/(a+b),対照群のリスクはc/(c+d)となります。リスク比は,研究群におけるイベントが起きた割合と,対照群においてイベントが起きた割合の比です。リスク比が1より大きいとその介入によってイベントが起きやすいことを示し,1より小さいとその介入によってイベントが起きにくいと判断します。リスク比が1であるということは差がないことを意味します。リスク比(risk ratio)= 治療あり(研究群)治療なし(対照群)1.6リスク比(riskratio)

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