lymphedema
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包帯を巻く包帯を外す包帯を巻く包帯を外す包帯を巻く巻き直し巻き直し巻き直し初回包帯患肢ボリューム2 さまざまな圧迫用品大きくはショートストレッチとロングストレッチに分けられる。ロングストレッチは,伸びやすい包帯で柔らかく,体の動きに追随しやすいが,浮腫を抑えこむ力が弱い。リンパ浮腫治療で主に使われるのは,伸びにくいショートストレッチの包帯である(図6)。伸ばしながら巻くのではなく,何層にも重ねて巻いて硬い壁を作ることで圧迫力を出す。集中排液期に十分な圧力で包帯を巻くと,患肢が少し細くなる。少し細くなった状態で包帯を巻き直すと,さらに少し細くなる。これを繰り返して徐々にボリュームを減らしていく。ただし,日中包帯を巻いていない時間があるとその時間にリバウンドするため,ボリュームの減少は得られない(図7)。これでは手間がかかる割に効果が出ず,もったいない。そうならないためにも,できるだけ連続的に圧迫療法を行えるよう,それぞれの患者に合わせて圧迫療法を検討する。また,集中排液期が終わった後にも包帯を使うことはある。リンパ浮腫は生涯続き,長い経過の中では浮腫が悪化する時期もある。そのような時は,普段使っている弾性着衣の上から包帯を1〜2本巻くと,浮腫が軽減する。また,包帯を巻くのには腕力が必要ないため,高齢患者の中には弾性着衣よりも包帯の方が楽という方もいる。ただし,包帯は巻き方によって圧力が大きく変わる。治療に必要な圧力がしっかりかかるように巻けなければ,いくら手間をかけても効果は出ない。セラピストも患者も,必要な圧力を安定してかけられるように練習する必要がある。もともとリンパ浮腫に行われていた多層包帯法は,①下地の薄いストッキング→︎②足趾包帯→︎③綿包帯→︎④6cm幅×1本,8cm幅×1本,10cm幅×2本(12cm幅×1本)のショートストレッチ包帯,といったように,多くの包帯と手間と時間がかかっていた(図8)。しかし最時間経過(a)効果的な集中排液図7 効果的な集中排液ともったいない集中排液165(b) 手間ばかりで効果のない集中排液図6 弾性包帯(ショートストレッチ)1.種 類2.使う際のポイント3.簡略化した多層包帯法1 弾性包帯

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