45Case034歳/女児Case03に戻る。全身麻酔およびターニケット使用下に手術を行い,透視下に整復を試みた。しかし,牽引して背側から圧迫するように屈曲しても,骨片は動かず整復できなかった。◦初療では整復できたのに,整復できない! 整復法は?◦ピンニングはどのように?0.7mmK鋼線を背側より骨折部に挿入し,「てこの原理」で骨片を持ち上げ整復し,このまま中節骨の基部にピンニングした(動画9,10)。鋼線は骨端線手前に留めた。いわゆるintrafocal pinningである。DIP関節を他動屈伸し,骨片が安定していることを確認し,終了した。外来で作製していたプラスチックスプリントにて外固定を行った。整復できない。次の一手は?実際の治療2
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