新・超音波ガイド下 区域麻酔法 DVD付

新・超音波ガイド下 区域麻酔法 DVD付

編集 小松 徹・佐藤 裕・白神豪太郎・廣田和美
ISBN 978-4-7719-0395-1
発行年 2012年
判型 A4
ページ数 270ページ
本体価格 12,000円(税抜き)
電子版 なし


2007年発行の『超音波ガイド下 区域麻酔法』に“関節内注入”を加え、新しくテキスト化された標準的手技確立の第一歩となる解説書!

日本超音波区域麻酔研究会ガイドライン2011掲載。

この5~7年間に新たな区域麻酔施行者が増加した。この要因の一つは超音波ガイド下区域麻酔の学習曲線が急峻なためである。超音波ガイド下神経ブロック以前の神経ブロックは熟練者のみができた手技であった。初心者の成功率は極端に悪く、合併症頻度も多かったことが理由で、多くの人々はその段階でギブアップしたのだ。1900年代初期にCrile GWがAnoci-Associationに記載したように、区域麻酔は侵害刺激をほとんど遮断することが示されているにもかかわらずその後100年間一部の熟練者を除いて使用されなかった。これが、誰でもできる手技となったのであるから、超音波ガイドはすばらしい医療技術の発展である。(序文より抜粋)

I 総論

1 周術期疼痛管理における区域麻酔の役割
─周術期疼痛管理における区域麻酔は長期予後を変えられるか?─(佐藤祐子・小松 徹)
2 区域麻酔法の手技
―ランドマーク・神経刺激ガイド下ブロックと超音波ガイド下ブロック法―(佐藤 裕)
3 医用超音波の歴史(佐藤 裕)
4 超音波の物理特性(佐藤 裕)
5 超音波診断装置(佐藤 裕)
6 神経刺激併用法(栗田昭英・山本 健)
7 末梢神経ブロックの合併症とその予防法と対策(瀬尾憲正)
8 インフォームドコンセント・看護師への指示(瀬尾憲正)

II 各論

1.腕神経叢ブロック

1 解 剖(佐藤 裕)
2 斜角筋間アプローチ☆(森本康裕)
3 鎖骨上アプローチ☆(堀田訓久)
4 鎖骨下アプローチ☆☆(林 英明)
5 腋窩アプローチ☆(北山眞任)

2.腰神経叢ブロック

1 解 剖(柴田康之)
2 大腿神経ブロック☆(藤原祥裕)
3 腸骨筋膜下ブロック☆(柴田康之)
4 腰神経叢ブロック(大腰筋筋溝ブロック)☆☆☆(柴田康之)
5 閉鎖神経ブロック☆☆(佐藤 裕)

3.坐骨神経ブロック

1 解 剖(中本達夫)
2 傍仙骨アプローチ☆☆☆(原戸美佐子)
3 殿下部アプローチ☆☆☆(中本達夫)
4 前方アプローチ☆☆☆(藤原祥裕)
5 膝窩アプローチ☆(中本達夫)

4.体幹部ブロック

1 腹壁の解剖(北山眞任)
2 腹直筋鞘ブロック☆(武田敏宏・白神豪太郎)
3 腹横筋膜面ブロック☆(柴田康之)
4 腸骨鼠径・腸骨下腹神経ブロック☆(北山眞任)
5 胸部傍脊椎ブロックと解剖☆☆☆(柴田康之)

5.硬膜外ブロックと脊髄くも膜下ブロック

1 胸腰椎硬膜外ブロック☆☆☆(山内正憲)
2 仙骨硬膜外ブロック☆(堀田訓久)
3 脊髄くも膜下ブロック☆☆☆(山内正憲)

6.頭頸部と四肢末梢神経ブロック

1 大後頭神経ブロック☆☆(北山眞任・佐藤 裕・廣田和美)
2 (浅・深)頸神経叢ブロック 浅☆、深☆☆☆(臼井要介・白川 香・水谷彰仁)
3 末梢神経ブロック☆
A上肢(橋本 篤)
B下肢(伊藤 洋)

7.関節内注入

1 膝関節包穿刺(臼井要介・白川 香・水谷彰仁)
2 肩関節内注入(臼井要介・白川 香・水谷彰仁)

8.小児の超音波ガイド下神経ブロック

1 硬膜外ブロック(岡田 修・堀田訓久)
2 仙骨硬膜外ブロック(岡田 修・堀田訓久)
3 腸骨鼠径・腸骨下腹神経ブロック(岡田 修・堀田訓久)

9.各種手術と神経ブロック法(廣田和美)

超音波ガイド下神経ブロック習得の指標

☆  :リニア型プローブ(38mm、25mmなど)7-14MHzの使用を推奨.
基本的ブロック.このブロック法を、指導医の監督の下で10例程度施行し、その後自律して30例以上施行する.基本的な超音波解剖を理解し、細い神経線維や体壁の層構成を識別する経験を積んでから☆☆へ進むことが望ましい.
☆☆ :同上のプローブを用いたレスキューブロックが主な適応.
☆☆☆:コンベクス型プローブ3-5 MHzの使用を推奨.
標的深度が3cmより深い場合が多い.☆、☆☆のブロックに習熟したのち、当該ブロックの症例の多い施設で指導医の監督の下で訓練を受けることを推奨する.
☆の数で難易度を示す:易(☆) → 難(☆☆☆)
注:この指標は「超音波ガイド下神経ブロック法ポケットマニュアル」に準拠しました.

DVD Contents

1.腕神経叢ブロック

1 斜角筋間アプローチ(森本康裕)
2 鎖骨上アプローチ(堀田訓久)
3 鎖骨下アプローチ(林 英明)
4 腋窩アプローチ(北山眞任)

2.腰神経叢ブロック

1 大腿神経ブロック(藤原祥裕)
2 腸骨筋膜下ブロック(柴田康之)
3 腰神経叢ブロック(大腰筋筋溝ブロック)(柴田康之)
4 閉鎖神経ブロック(橋本 篤・藤原祥裕・小松 徹)

3.坐骨神経ブロック

1 傍仙骨アプローチ(原戸美佐子)
2 殿下部アプローチ(中本達夫)
3 前方アプローチ(藤原祥裕)
4 膝窩アプローチ(中本達夫)

4.体幹部ブロック

1 腹直筋鞘ブロック(武田敏宏・白神豪太郎)
2 腹横筋膜面ブロック(柴田康之)
3 腸骨鼠径・腸骨下腹神経ブロック(北山眞任)
4 胸部傍脊椎ブロック(柴田康之)

5.硬膜外ブロックと脊髄くも膜下ブロック

1 胸腰椎硬膜外ブロック・脊髄くも膜下ブロック(山内正憲)
2 仙骨硬膜外ブロック(堀田訓久)

6.頭頸部と四肢末梢神経ブロック

1 大後頭神経ブロック(北山眞任・佐藤 裕・廣田和美)
2 (浅・深)頸神経叢ブロック(臼井要介・白川 香・水谷彰仁)
3 末梢神経ブロック
A上肢(橋本 篤)
B下肢(伊藤 洋)

7.小児の超音波ガイド下神経ブロック

1 仙骨硬膜外ブロック(堀田訓久)
2 腸骨鼠径・腸骨下腹神経ブロック(堀田訓久)