麻酔のHow to 治療編

麻酔のHow to 治療編

編集 日本医科大学教授 小川 龍
ISBN 4-7719-0252-6
発行年 2002年
判型 B5
ページ数 232ページ
本体価格 6,000円(税抜き)
電子版 なし


1 麻酔前…1
ヘビースモーカーの麻酔前対策 医育…鎮西美栄子/2
診療…小林佳郎/6
心筋虚血患者が手術患者となったとき 医育…田中 誠/8
診療…江澤里花子/10
呼吸困難でHugh-Jones分類でⅣ度の患者の麻酔前準備 医育…藤井善隆/12
診療…斉藤祐二/14
褐色細胞腫患者の麻酔前準備 医育…塩川泰啓ほか/16
診療…一宮尚裕/18
甲状腺機能亢進患者の麻酔前準備 医育…松尾麗子/20
診療…木下 康/22
抗凝固薬使用患者の麻酔前準備 医育…四維東州/24
診療…金村和枝/26
小児の麻酔前食事指示 医育…仁田原慶一/28
診療…水野圭一郎/30
2 麻酔中…33
麻酔器の回路にリークがあるとき 医育…岡本康朗/34
診療…田井光輝ほか/36
末梢静脈が確保できないときどうするか 医育…木村健一/38
診療…湖城 均/40
気管内挿管ができないときどうするか 医育…福田 功/42
診療…佐久間祝子ほか/46
脊椎麻酔を試みたが,くも膜下腔が穿刺できないとき 医育…冨田美佐緒/50
診療…長谷敦子/52
脊椎麻酔を行ったが,麻酔が効いていないとき 医育…羽尻裕美/54
診療…安達 守/56
硬膜外麻酔施行中,硬膜を穿刺した場合 医育…鳥海 岳/58
診療…重臣宗伯/60
硬膜外カテーテル留置時,カテーテルトラブルが起こったら
硬膜外カテーテル挿入中カテーテルが断裂したら 医育…大久保義則/62
診療…佐藤英記/64
麻酔中に徐脈になったら 医育…阿部 浩/66
診療…大塚立夫/68
麻酔中に頻脈になったら 医育…川崎孝一/70
診療…角田 健/72
麻酔中に血圧が低下したら 医育…新井正康/74
診療…中田一夫/78
血圧が異常に上昇したら 医育…相田純久/80
診療…杉森邦夫/82
心房細動・心房粗動が出現したら 医育…井関明生/84
診療…辻村恭江/86
上室性不整脈が現われたら 医育…森川朋子ほか/88
診療…有馬 一/90
心室性不整脈の対策 医育…井上泰朗/92
診療…林 喜代/94
心筋梗塞が疑わしいとき 医育…尾藤博道/98
診療…松野伸哉/100
冠動脈スパズムが疑われたとき 医育…伊吹京秀/102
診療…真弓雅子/106
オフポンプCABGの血行動態管理
オフポンプCABGにおける脈拍のコントロール 医育…北村 晶/108
診療…足立 仁/110
肺塞栓・栓塞症が疑わしいとき 医育…角田俊信ほか/112
診療…浅田美恵子/114
喉頭痙攣がおこったら 医育…岡本健一郎/116
診療…高田良子/118
気管支痙攣が発生したら 医育…大石一男/120
診療…菱沼典正ほか/122
麻酔中の気胸 医育…辻本三郎/124
診療…高橋伸二/128
Spo2が急速に低下したら
Sao2が急速に低下したら 医育…吉川大輔/130
診療…柳 宏美/132
気腹時の呼吸管理 医育…秋山潤根/134
診療…阿久根透/136
気管内出血 医育…大石衆一ほか/138
診療…田 秀蘭/142
血尿が見られたとき 医育…青山幸生/144
診療…曽根哲寛/146
体温低下 医育…谷井美佐子/148
診療…佐々木友子/150
体温上昇 医育…川口昌彦/152
診療…一石典子/154
輸血による異常反応 医育…須田高之/156
診療…日高康蔵/158
薬物性ショック 医育…中島祐史/162
診療…河嶋 朗/166
麻酔中の胃管挿入法 医育…五島泰次郎/168
診療…篠田貴秀/170
脳外科手術の脳圧のコントロール 医育…赤塚正文/172
診療…多賀直行/174
座位手術での静脈内空気吸入 医育…濱田良一/178
診療…中村久美子/180
3 麻酔後…183
麻酔後覚醒しないとき 医育…西山純一ほか/184
診療…荻野英樹/188
筋弛緩薬の残存と呼吸抑制 医育…渡・誠之/190
診療…古明地恭子/194
悪心と嘔吐 医育…増田裕一ほか/196
診療…右田貴子/198
術後の興奮 医育…山田守正ほか/200
診療…金  正/202
小児の術後疼痛 医育…鈴木玄一/204
診療…田村高子/208
索引/213

本書『麻酔のHow to-治療編-』は,技術編・診断編に次ぐシリーズ第3番目の出版である。本書は,研修医が麻酔を修得する時の技術修得を支援する目的を持っている。

医学部6年間の教育で研修医は医学の知識はある程度身につけている。しかし医療は全く学んでいないといって良い。医療はサービス業であるという原則も理解していない。

外科的治療は患者に多大の侵襲を加える。この侵襲には,不安・疼痛,体温変化,臓器還流の不全,炎症反応,体液水素イオン濃度変化,などが含まれる。この ような侵襲から患者を守り,内的環境(milieu interne)を維持するのが麻酔である。麻酔が患者の侵襲になっては,話にならない。

麻酔を非侵襲的に行うためには,医師は様々な技術を身につけなければならない。かつては医師は先輩の技術を盗み見て,自己の技術を磨いてきたが,それでは忙しい現在あまりに非効率である。

そこで編集者は,熟練した麻酔科医が自分のもつノウハウを余すところ無く公開する場が欲しいと,かねがね考えてきた。このようなアイデアが本シリーズで実を結んだことは編集者の心からの喜びである。

2002年夏
東京にて 小川 龍