麻酔・蘇生学講義

編集 愛媛大学医学部麻酔・蘇生学教授 新井達潤
ISBN 4-7719-0237-2
発行年 2001年
判型 B5
ページ数 420ページ
本体価格 6,000円(税抜き)
電子版 なし


要旨

本書は愛媛大学医学部麻酔・蘇生学講座での過去25年間に行われた学生に対する系統講義,特別講義およびベッドサイドでの小講義をまとめ,手を加えたも のである。医学部に勤務する教員にとっては学生に対する講義は最も重要なつとめであり,どの講師も十分に準備を整え,将来医師となるものに必要な,正し い,新しい知識を提供するとともに,学生の医学への探求心を鼓舞するよう最大の努力を払っている。数年前から毎年の講義をより効率的に行うため,また多岐 にわたる講義およびその資料が散逸しないよう備忘録的な目的もあってこれらのファイル化を進めていた。しかし,始めてみると講義内容の重複,各講師の講義 スタイルの違いなどがあり,そのままファイルしてもそれほど有効に利用できないことが判明してきた。検討の結果,結局これらを再編成し,形を整え,まとめ 直して教科書として世に出すことにした。

本書は誕生の経過が示すとおり全体が講義的になっている。麻酔に関する基礎的事項の理解,全体的概念の把握に重きが置かれ,個々の先端的知識の提供は比 重が低い。網羅的というよりは“蘊蓄型”で,知識の記憶よりは“流れの理解”に重きが置かれている。したがって,全くの初歩のものにも,逆にある程度麻酔 の知識のあるものが全体的なまとめをするのにもよいと考えている。各著者が書き足りなかったところ,興味深いと思ったところ,参考になると思ったところは “MEMO”として枠で囲った。ここだけ拾い読みしてもおもしろく読めるように工夫をした。肩の凝らない教科書として読んでいただけたら幸いである。

本書では学術論文誌のように細かく引用論文を掲げることを省略し,各講末に参考文献のみを掲載した。ただし興味深い事実に関する“MEMO”では,その場に文献を挿入した。

本書には,当教室で特別講義を賜った方々の講義も収載した。お忙しい中講義をまとめ寄稿してしていただいた先生方に深く感謝します。

また本書編集に力を注いで頂いた教室の荻野桂子氏に厚く御礼申し上げます。

平成13年10月
新井 達潤

第1講 麻酔の始まり/1 新井達潤
1 なぜ19世紀半ばなのか/1
a 人道主義/1
b 宗 教/2
c ストイシズム/3 d 科 学/3

2 どうして歯科医が発見したのか/3
3 どうしてエーテルなのか/4
4 麻酔のその後の発展/5
第2講 麻酔とは/7 新井達潤
1 鎮 痛/7
2 意 識/8
3 有害な自律神経反射/8
4 筋弛緩/9
5 麻酔科医/9
第3講 手術前の患者評価と前投薬/11 木村重雄・首藤 誠
1 患 者/11
2 術前回診でチェックすべき項目/11
a 既往歴,麻酔歴,家族歴,現病歴/12
b アレルギーの有無/12
c 合併疾患と常用薬/12
d 身体所見/12
e 各種検査/13

3 問題のある患者/17
a 中枢神経系の疾患/17
b 心疾患/18
c 肺疾患/18
d 消化器疾患/18
e ステロイド使用中の患者/19
f 糖尿病/19

4 麻酔の説明/19
5 前投薬/19
a 一般的注意/19
b 目 的/20
c 前投薬としてよく使用する薬剤/20

第4講 麻酔の機器・ガス供給/23 新井達潤・中西和雄
1 ガス供給/24
a 中央配管システム/24
b ボンベの色分け/24
c ガス配管/25
d ガスアウトレット/25

2 麻酔器/26
a 圧調整弁/26
b ガス流量計/26
c 気化器/27
d 麻酔回路/28
e 二酸化炭素吸収装置/31

3 麻酔用機器・器具/31
a マスク/31
b 気管チューブ/32

第5講 吸入麻酔薬は肺から脳へ/37 新井達潤・萬家俊博
1 溶解度と分配係数/37
2 MACと麻酔力と蒸気圧/41
3 麻酔からの覚醒/42
第6講 吸入麻酔薬/43 新井達潤・足立尚登
A.吸入麻酔薬の基礎

1 吸入麻酔薬の条件/43
a 揮発性の液体/43
b 吸入麻酔薬はエーテルとクロロホルムから/44

2 ハロゲン化炭化水素/44
3 エーテル構造/45
B.吸入麻酔薬各論

1 ハロタン/46
2 エンフルラン/49
3 イソフルラン/50
4 セボフルラン/51
5 亜酸化窒素/52
第7講 静脈麻酔薬/55 足立尚登
1 バルビツール酸誘導体/55
2 ベンゾジアゼピン類/57
3 オピオイド鎮痛薬/59
4 NLA/60
5 ケタミン/62
6 プロポフォール/62
7 TIVA/63
8 術中覚醒/63
第8講 筋弛緩薬/65 森田 潔
1 筋弛緩薬の登場/65
a アマゾンは遺伝子の宝庫/65
b Bernardの実験/65
c 麻酔科医との出会い/66

2 なぜ麻酔に筋弛緩薬が有用か/67
a 麻酔の3要素/67
b target efectとside efect/67
c 人工呼吸は不可避/68
d 臨床麻酔における筋弛緩薬の適応/68

3 神経筋接合部での刺激伝達/69
a 末梢神経/69
b 神経筋接合部/69
c アセチルコリン/70
d アセチルコリンの放出/70
e アセチルコリン受容体/70
f ニコチン作用受容体とムスカリン作用受容体/71

4 筋弛緩薬の実像/72
a 筋弛緩薬ではなく神経筋遮断薬/72
b 脱分極性・非脱分極性神経筋遮断薬/72
c 作用発現時間・作用持続時間・回復時間/73
d 理想的な神経筋遮断薬/73

5 神経筋遮断薬の拮抗/74
a 抗コリンエステラーゼ薬/74
b 抗コリンエステラーゼ薬のその他/74
c 再クラーレ化/74

6 神経筋遮断薬のモニター/75
a 安全域/75
b 四連刺激/76
c ダブルバースト刺激/76

第9講 麻酔の実際/79 新井達潤・多保悦夫・長櫓 巧
1 麻酔プラン/79
2 全身麻酔は朝から/80
3 前投薬は十分に/80
4 まずモニターと点滴/80
5 末梢静脈のとり方/80
6 麻酔の導入/82
a 麻酔器具の始業前点検/82
b 麻酔の導入/83

7 気管挿管/84
8 手術中/90
a 皮膚切開の鋭い痛み/90
b 麻酔を維持する/90

9 麻酔の終了/91
10 術後管理/91
11 回復室での患者の興奮/92
12 術後痛/93
a 術後鎮痛法の基本的な考え/93

第10講 麻酔とモニター/97 多保悦夫・北畑 洋*
1 呼吸系モニター/98
a 視診,触診,聴診/98
b 呼吸数/98
c 換気量/98
d パルスオキシメータ/99
e 呼気終末炭酸ガス濃度/100
f 血液ガス分析/100

2 循環系モニター/100
a 心電図/100
b 血 圧/102
c 中心静脈圧/103
d スワン・ガンツカテーテル/106
e 経食道心エコー法*/108

3 中枢神経系/112
a 脳 波/112
b 誘発電位/112
c 頭蓋内圧/114
d 脳血流と脳酸素消費量/114
e 麻酔深度/114

4 代謝系/114
5 凝固系/115
6 肝臓および腎臓の機能/115
a 肝 臓/115
b 腎 臓/116

7 体 温/116
第11講 周術期の輸液・輸血/117 木村重雄・首藤 誠・難波 力
1 体液の基礎/117
a 溶液の単位/117
b 体液区分と電解質組成/118
c 主な電解質/119
d 1日の水分出納/122

2 術中補液/122
a 出血と生体反応/122
b 出血と麻酔/123
c 術前評価/123
d いくら補液をするか/124
e いつ輸血をするか/125

3 輸液製剤/125
a 生理食塩液/125
b リンゲル液/125
c 5%糖液/126
d 低張液/126
e 浸透圧輸液/126
f 代用血漿製剤/127

4 術中輸血/127
a 血液保存液/127
b 全血製剤/128
c 成分輸血/128
d 輸血適合検査/130

5 輸血の副作用 130
a 不適合輸血/130
b GVHD/131
c ウイルス感染/131

6 大量輸血の問題点/131
7 自己血輸血/132
a 貯血式自己血輸血/132
b 希釈式自己血輸血/134
c 増血剤/135

8 輸血と宗教/135
第12講 循環作用薬/137 足立尚登
1 自律神経系の神経伝達/137
2 コリン作動性伝達とアドレナリン作動性伝達/139
a コリン作動性伝達/139
b アドレナリン作動性伝達/140

3 コリン作動性神経関連薬物/140
a コリン作動薬/140
b 抗ムスカリン薬/141
c 神経節遮断薬/141

4 アドレナリン作動性神経関連薬物/142
a アドレナリン作動薬/142
b アドレナリン作動性効果遮断薬/145

5 強心配糖体/146
6 ホスホジエステラーゼ阻害薬/148
7 抗不整脈薬/148
8 抗狭心症薬および血管拡張薬/149
a 有機硝酸および有機亜硝酸化合物/150
b カルシウム拮抗薬/150

第13講 局所麻酔薬総論/151 長櫓 巧
1 歴 史/151
2 化学構造/151
3 物理化学的特性と薬理学的特徴/153
a 溶解度および解離/153
b 作用機序/153
c 物理化学的特性と麻酔効果/153
d 分離麻酔/154

4 麻酔効果に影響する因子/154
a 投与量/154
b 血管収縮薬添加/155
c 投与部位/155
d 組織および局所麻酔薬溶液のpH/155
e 局所麻酔薬の混合/156

5 吸収,分布,排泄/156
a 吸 収/156
b 分 布/156
c 代 謝/157

6 局所麻酔の施行時に起こる全身反応/157
a 局所麻酔薬中毒/157
b アナフィラキシー反応/159
c 精神的緊張,痛みに対する反応/160
d 添加エピネフリンによる反応/160

7 組織毒性/160
8 各種局所麻酔薬の特徴/160
第14講 局所麻酔法/163 長櫓 巧・木村重雄
A.局所麻酔を行う前に

1 特 徴/163
2 適 応/163
3 術前の準備/164
a 術前診察および検査/164
b 患者への説明/164
c 前投薬/164
d 術前の経口摂取制限/164
e 合併症に対する準備/164

4 術中管理/164
5 術後管理/164
B.局所麻酔法各論

1 表面麻酔/165
2 皮下浸潤麻酔/165
3 伝達麻酔/165
a 閉鎖神経ブロック/166
b 腕神経叢ブロック/167

4 脊椎麻酔と硬膜外麻酔/172
a 脊椎麻酔/172
b 硬膜外麻酔/180

5 静脈内局所麻酔法/185
第15講 心肺蘇生/187 新井達潤
1 救命治療法/187
a 1次救命処置・2次救命処置/188
b 救命治療の連携/188

2 呼吸・循環停止の診断/189
3 緊急コール/190
4 CPRの体位/191
5 気道確保/191
a 頭部後屈・下顎挙上/191
b 下顎前推/192
c 気道異物の除去/192
d エアウェイによる気道確保/195
e 気管挿管/195
f 気管切開/195

6 人工呼吸/196
a 口-口・口-鼻人工呼吸/196
b 用手的人工呼吸/197
c バッグバルブマスクによる人工呼吸/199
d 特殊な人工呼吸法/199

7 心蘇生法/199
a 閉胸式心圧迫法/199
b 閉胸式心圧迫法の血流機序/201
c 同期式心肺蘇生法/203
d ACD-CPR/203
e 人工心肺/207
f 開胸式心肺蘇生法/207

8 除細動法/208
a 前胸部叩打法/208
b 電気的除細動法/208

9 心肺蘇生に用いられる薬剤/211
a 酸 素/211
b 輸 液/211
c 強心昇圧薬/212

10 薬剤の投与ルート/216
11 CPRと感染/217
a マネキン実習/217
b 患者からの感染/218

12 CPRの開始と断念/218
13 脳蘇生/219
第16講 脳蘇生 221 黒田泰弘・大下修造
1 脳虚血の分類/211
2 脳細胞の選択的障害性/222
3 蘇生後脳症/222
a エネルギー障害/222
b 代謝障害/222
c 虚血後循環障害とフリーラジカル/224

4 心肺蘇生後の脳血流の時間的経過/224
5 心肺停止患者の脳虚血の特徴/224
6 脳蘇生法/225
a 蘇生時因子の考慮/225
b 蘇生中における注意点/225
c 蘇生後の神経学的評価と治療方針/226
d 脳 死/229
e 蘇生後の全身管理/229
f 脳低温療法/231

第17講 虚血性心疾患の麻酔/233 新井達潤
1 心筋への酸素供給/233
2 心筋の酸素需要/235
3 酸素需給バランスの指標/235
4 術前評価/237
5 心筋梗塞の既往/237
6 麻 酔/238
7 モニター/239
8 血圧のコントロール/240
9 術後ケア/242
第18講 冠動脈バイパス術の麻酔/243 萬家俊博
1 術前評価/243
a 胸部X線像/243
b 安静時および運動負荷心電図/243
c 冠動脈造影および心室造影/244
d 超音波心エコー図/245
e タリウム心筋シンチグラフィ/245

2 術前使用薬と前投薬/245
3 麻酔法/245
a 大量オピオイド麻酔/245
b 吸入麻酔薬/246
c 筋弛緩薬/247
d 硬膜外麻酔/247

4 モニター/247
5 循環作動薬/248
a 血管拡張薬/248
b カテコラミン/248
c その他/248

6 術後管理/248
7 緊急冠動脈バイパス術の麻酔/249
8 低侵襲性冠動脈バイパス術/250
第19講 弁膜疾患の麻酔/253 萬家俊博
1 大動脈弁狭窄症/253
2 大動脈弁閉鎖不全症/254
3 僧帽弁狭窄症/255
4 僧帽弁閉鎖不全症/255
5 術中管理/256
a 動脈圧/256
b 心拍数/257
c 心室充満圧,前負荷/258
d 低心拍出量/258
e 血管拡張療法/259
f 陽性変力作用薬/259
g 麻酔薬/259

第20講 先天性心疾患の麻酔/261 渡辺敏光
1 小児,特に新生児,乳児の循環生理の特徴/261
a 心機能と解剖/261
b 肺血管系の発達/261
c 後天性心疾患と先天性心疾患の相違点/262

2 麻酔管理の基礎/262
a 麻酔に使用する薬剤と心収縮力/262
b 体血管抵抗と肺血管抵抗のコントロール/262
c シャントの方向と流量を規定する因子/264

3 先天性心疾患の病態生理と麻酔上の注意点/265
a うっ血性心不全/265
b チアノーゼ疾患/267
c 混合群/268

4 麻酔管理の実際/269
a 術前評価/269
b 前投薬,術前絶飲食/269
c モニター/270 d 麻酔方法/270
e 体外循環/271
f 体外循環からの離脱と術後管理/272

第21講 呼吸器疾患と麻酔/273 津野恭司・中西和雄
1 基本的な呼吸生理/273
a 肺でのガス交換/273
b ヘモグロビン/275
c 血中のO2,CO2動態/276
d 換気血流比の不均等,肺内シャントとは/280

2 機能的残気量/281
3 術前肺機能検査/282
4 術前処置/283
5 気管支喘息患者の麻酔/284
6 肺疾患と麻酔/285
7 開胸手術の麻酔/285
8 術後呼吸管理/286
第22講 特殊疾患の麻酔/287 多保悦夫
1 肝障害患者の麻酔/287
a 術前の肝機能評価/287
b 麻酔上の注意点/288
c 低血圧麻酔/289
d その他/289

2 腎障害患者の麻酔/289
a 術前評価/289
b 麻酔上の注意/290

3 神経・筋疾患患者の麻酔/291
a 重症筋無力症/291
b 筋ジストロフィー/291
c 筋萎縮性側索硬化症/292
d 脊髄外傷/292

4 糖尿病患者の麻酔/292 5 内分泌疾患患者の麻酔/293
a 甲状腺/293
b 副腎髄質/293

第23講 脳外科手術の麻酔/295 津野恭司・萬家俊博
1 脳循環の基礎知識/295
a 脳血流/295
b 脳 圧/296
c 麻酔薬/296

2 動脈瘤性くも膜下出血/297
a 重症度/297
b SAHの合併症/298
c モニター/298
d 術中再出血/298
e 低血圧麻酔・低体温/299
f 術後合併症/299

3 脳腫瘍/299
4 頭蓋内血流再建術/300
a モヤモヤ病/300
b 内頸動脈内膜剥離術/300

5 脳外科手術と空気塞栓症/301
第24講 産科麻酔/303 渡辺謙一郎・首藤聡子・照井克生
1 産科麻酔の特殊性/303
2 妊産婦の特徴と麻酔管理上の問題点/303
a 心・循環系/303
b 呼吸器系/303
c 中枢・末梢神経系/304
d 消化器/304
e 肝 臓/304
f 腎 臓/305
g 妊娠に伴うその他の注意点/305

3 各種薬物の胎児への影響/305
a 麻酔薬の胎盤移行に関する原則的事項/305
b 胎児における薬物代謝/305 c 催奇形性/306

4 産科麻酔に用いられる薬物/306
a 吸入および揮発性麻酔薬/306
b 筋弛緩薬/306
c 静脈麻酔薬/307
d 昇圧薬/307
e 子宮収縮薬/308

5 帝王切開術の麻酔/308
a 適 応/308
b 麻酔法の選択/308
c 術前診察と術前輸液/308
d 前投薬/309
e 麻酔の実際/309

6 妊娠中毒症,子癇/310 7 経腟分娩に対する鎮静,和痛/311
a 麻薬,鎮静薬,精神安定剤/311
b 亜酸化窒素投与法/311
c 硬膜外ブロック/311
d その他/311

8 HIV対策/312
第25講 小児麻酔/313 渡辺敏光・渡辺謙一郎・津野恭司
1 新生児・乳児の生理学的・解剖学的特徴/313
a 呼吸器系/313
b 心・循環系/314
c 体液組成・電解質・腎機能/314
d 肝機能と血液凝固系/315
e 体温調節/315

2 新生児・乳児の麻酔薬に対する反応/315
a 吸入麻酔薬/315
b 静脈麻酔薬/316
c 筋弛緩薬/318

3 麻酔前評価・前投薬/319
a 術前診察/319
b 予定手術の延期/319
c 前投薬/320
d 絶飲食時間/320

4 全身麻酔法 321
a 麻酔回路とモニター/321
b 全身麻酔導入法/321
c 気管挿管/322
d 麻酔の維持/323
e 覚醒・抜管/324

5 小児に行われる区域麻酔/325
a 脊椎麻酔/325
b 硬膜外麻酔/325

第26講 機械的人工呼吸/327 土手健太郎
1 人工呼吸器の歴史/327
2 基本的な換気モード/330
a 調節呼吸/330
b 間欠的強制換気/330
c プレッシャーサポート/331
d 呼気終末陽圧/331
e 持続気道陽圧/332

3 人工呼吸中の留意点/332
a 気道確保・加湿/332
b 気管内吸引/333
c モニター/333
d 鎮/静/333
e 合併症/333
f ファイティングのチェックポイントと処置/334
g 人工呼吸からのウィーニング/334

第27講 血液浄化法/337 土手健太郎
1 ブラッドアクセスと抗凝固薬/337
2 血液透析/338
3 持続血液濾過/340
4 持続血液濾過透析/340
5 腹膜透析/341
6 血漿交換/342
7 血液吸着・血漿吸着/343
第28講 酸塩基平衡/345 新井達潤・津野恭司
1 酸と塩基/345
2 pH表記とその問題点/345
3 水素イオンの生物学的意義/346
4 H+の処理機構/347
5 血液内緩衝系/347
a 重炭酸緩衝系とリン酸緩衝系/348
b Henderson-Hasselbalchの式/348
c 蛋白緩衝系/349

6 炭酸ガスの処理/349
7 腎臓による調節/350
8 重炭酸の再吸収/350
9 H+とK+/352
10 酸塩基平衡の測定/353
11 酸塩基障害の診断/354
第29講 痛みとその治療/359 長櫓 巧
A.痛みに関する基礎的事項

1 痛みの定義/359
2 痛みの神経機構/359
a 侵害受容性入力の伝達機構/359
b 痛みの調節機構/362

3 痛みの悪循環/365
4 痛みの分類/365
a 侵害受容性の痛みと神経因性の痛み/365
b 急性痛と慢性痛/366
c 原因部位による分類/366

5 痛みの評価法/367
B.痛みの診断と治療

1 診察法 369
a 問 診/369
b 現 症/369
c 検 査/369

2 治療法/370
a 侵害受容性伝導路遮断術/370
b 刺激鎮痛法/372
c 薬物治療/373
d 理学療法/377
e 精神・心理学的療法/377

3 代表的な疼痛疾患/378
a 癌性疼痛/378
b 帯状疱疹性神経痛および帯状疱疹後神経痛/378
c 顔面痛,頭痛/378
d CRPS/380
e 幻 痛/381
f 中心痛/381
g 筋膜性痛み症候群/381
h ペインクリニックで取り扱う非疼痛疾患/382

第30講 癌性疼痛の治療とターミナルケア/383 木村重雄・長櫓 巧
A.癌性疼痛の治療

1 癌性疼痛の特徴/383
2 癌性疼痛の治療法/383
B.ターミナルケア

1 緩和ケア/387
2 緩和ケアの評価/387
3 癌の告知/388
a 利点と欠点/388
b 各国の告知率と厚生省の見解/388
c 告知後の精神状態/389

4 ホスピスと緩和ケア病棟/389
5 精神的ケア/390
6 DNRとリビング・ウィル/390
索 引/393