ADVANCE SERIES I-6 骨移植:最近の進歩

ADVANCE SERIES I-6 骨移植:最近の進歩

監修 東京大学教授  波利井清紀
編集 香川医科大学教授 秦 維郎
著者 香川医科大学教授 秦 維郎
ISBN 978-4-7719-0160-5
発行年 1995年
判型 A4
ページ数 224ページ
本体価格 18,000円(税抜き)
電子版 なし


要旨

骨移植術は古くは機能的回復を目的として行なわれたが,形成外科の進歩とともに形態的改善の要素も加わり,近年著しく進歩してきた。したがって骨移植術 は整形外科や形成外科の分野において,今やもっとも重要な基本的手技の一つとなり,その理論的根拠の理解をも要求されるようになった。

とくに最近の血管柄付き骨移植や二次的に作製された血管柄付きによるliving boneの移植術は,従来の骨移植の概念を根本的に変革させるものとして理解されるが,これらの手技とその理論を系統的に記述した成書はまだ見当たらな い。このような背景から,最近の血管柄付き骨移植の研究成果とその手術手技を中心として,骨移植全体を体系づけるために本書を企画した。 (編者序文より抜粋)

I.骨移植の基礎
1.骨移植の歴史と展望 秦 維郎
2.自家骨形成のメカニズム 三浪明男
3.BMPによる骨誘導について 宮本伸平・高岡邦夫
II.遊離骨移植の臨床
4.異種骨移植の臨床応用 浜中孝臣
5.同種骨移植の臨床応用 糸満盛憲
6.遊離頭蓋骨移植による再建 清川兼輔・田井良明
7.遊離肋骨移植による頭蓋骨欠損の修復 一瀬正治・吉本信也
8.遊離腸骨移植による下顎の再建 小野 繁
9.遊離腸骨移植による鼻再建の長期経過 小林誠一郎・大森喜太郎
III.血管柄付き骨移植の臨床
10.血管柄付き肋骨移植を併用した漏斗胸再建 丸山 優・澤泉雅之
11.血管柄付き胸骨翻転法による漏斗胸の再建 野崎幹弘・仲沢弘明
12.血管柄付き腸骨の臨床応用 村上隆一・藤井 徹
13.血管柄付き遊離肩甲骨移植による下顎の再建 田原真也
14.血管柄付き遊離腓骨移植による下顎の再建 山野慶樹
15.血管柄付き遊離橈骨移植の臨床応用 原科孝雄
16.血管柄付きキメラ遊離合併組織移植による下顎の再建 光嶋 勲・森口隆彦
17.血管柄付き遊離腓骨移植による四肢の再建 黒木秀尚・生田義和
18.血管柄付き第二趾PIP関節移植 吉津孝衛
IV.その他の骨移植の臨床
19.血管柄付き大腿骨内上果部骨・骨膜移植 土井一輝
20.肋骨付き前鋸筋・広背筋皮弁 上田和毅・波利井清紀
21.肋骨・胸骨付き大胸筋皮弁 工藤啓吾
22.Calvarial bone flap による下顎の再建 上地 貴
23.Muscle vascularized pedicle bone 新冨芳尚・野平久仁彦
24.ハイドロキシアパタイト(HAP)の臨床応用 小野一郎
25.仮骨延長法の形成外科的応用 高戸 毅